Rat Defense: Harmonist

黒の控えめな 1...d6 は白に中央を差し出し、2. f4 はそれを最大音量で受け取ります。ポーンが 2 枚並び、3 枚目も向かっています。
黒が 1...d6 と指すとき、伝言ははっきりしています。中央はどうぞ、あとで攻めます、と。Harmonist の 2. f4 は、その招待を真剣に受け取ります。白は次に d4 を予定しています。ピルツ・ディフェンスに対するオーストリアン・アタックで見るのと同じ e4-d4-f4 の広い前線を、1 手早く主張するわけです。柔軟なディフェンスへの、正直で攻撃的な答えです。
大きな中央は約束であって、達成ではありません。前へ出たポーンはどれも、後ろにマスを残します。とりわけ f4 は、駒が一つも出ないうちに白のキングへ向かう斜筋を緩めます。白が壁の後ろで展開を終えれば、スペースは本物のキングサイドの攻めに変わります。フィアンケットしたキングに対しては、f5 が破城槌になります。逆に黒が正しいポーン突き(...e5、...c5、あるいは頃合いのよい ...d5)を当てれば、壁は武器であることをやめ、標的の集まりになります。
この変化は要するに、黒の活力についての国民投票です。すぐに反撃する人はうまくやります。受け身に展開する人は、ポーンの嵐の下にゆっくり埋められます。2 手目からその問いを突きつけるのが好きなら、これはとても実戦的な武器です。
白は d4 で三点セットを完成させ、Nf3 と Nc3 で展開し、たいていショートキャスリングします。夢の筋書きは、フィアンケットした黒のキングと、転がっていく f4-f5 の前進です。これが f ファイルを開き、g6 と h7 へ駒を投げつけます。その道中、白はポーンの後ろに残る黒マスの緩みに気を配らなければなりません。中央が機能するのは、黒のカウンタープレイより先に駒がその後ろに着いた場合だけです。
黒は、ピルツ・ディフェンスの使い手がオーストリアン・アタックを扱うように、この局面を扱うべきです。...Nf6、...g6、...Bg7 と指してキャスリングし、そのうえで ...c5 か ...e5 ですぐに中央へ反撃します。鍵になる駒は g7 のビショップです。中央がいったん開けば、それは d4 とその先までまっすぐ噛みつきます。じっとしていてはいけません。前進する 3 枚のポーンを相手に、静かな手はすべて白の攻めへの貸付です。
クラブレベル(Lichess の 1600-2000)では、これは本物の牙を持つ傍流です。1. e4 d6 から白が 2. f4 を選ぶのは 5.6% にすぎませんが、成績は 52% です。局面自体は 320 万局を超えて現れます。黒の最も多い応手は 2...Nf6(対局の 40.1%、黒の成績 48%)、次いで 2...g6(14.3%、黒の成績 49%)、そして直接的な 2...e5(11.9%、黒の成績 49%)です。受け身の試みが最も分が悪く、2...e6 は黒に 45% しか挙げていません。大きな中央に対しては、受け身の守りより積極的なカウンタープレイのほうが効きます。
- 分類
- セミオープンゲーム
- 初手
- 1.e4
- ECO
- B00
- 変化
- 1. e4 d6 2. f4