Mikenas Defense
黒はポーンを一つも決めないうちにナイトを展開し、白の中央に、みんなが払っている敬意に値するのかを証明してみろと迫ります。
ミケナス・ディフェンスは 1 手目でクイーン側のナイトを c6、つまり c ポーンの真ん前に落とします。1.d4 の教本のほとんどが、やってはいけないと書いていることそのものです。狙いは柔軟性にあります。黒はまだポーンの構造を見せていませんし、ナイトはすでに d4 と e5 にもたれかかっています。白の応手しだいで、黒は ...e5 と突くことも、...d5 からチゴリン風の駒の対局を狙うことも、静かに普通の形へ合流することもできます。名前はリトアニアのマスター、ヴラダス・ミケナスから来ています。流行らないマスと生涯付き合った人でした。
代償は本物です。ナイトが c ポーンをふさぐので、黒は d4 の中央に対するいちばん自然なてこである ...c5 を手放します。白が落ち着いて c4 で空間を取るか、早い d5 でナイトを追い払ってきたら、黒はそのナイトが何をしているのかを分かっていなければなりません。一度突かれて引き返すようでは、ひどい午後になります。不意打ちと駒の圧力は、白が冷静でいるかぎり構造上の不自由と抱き合わせです。
実戦ではまずまずの不意打ちの武器です。d4 の使い手のほとんどは ...Nf6 や ...d5 への準備は用意していても、...Nc6 に対しては何も持っていないからです。局面はすぐに前例のないものになります。前例がなければ、そのオープニングを選んだ側が有利です。ただし 2.d5 への答えだけは用意して臨んでください。いちばん失礼な質問をしてくるのがその手です。
白のいちばん簡明なプランは、黒が断った中央を取ることです:c4 と Nf3 で広く構え、...Nc6 は c ポーンが欲しかったマスに使われたテンポとして扱います。最も厳しい試みは 2.d5 です。ナイトをすぐに追い払い、黒が反撃を作る前に空間を取ります。どちらにしても白は展開し、e5 と d5 を見張り、奇妙な位置のナイトに自分で言い訳をさせればよいのです。
黒はポーンを決める前に駒の圧力をかけたいところです。ナイトは e5 と d4 をにらんでいます。よくある続きは ...e5 と ...d5 です。前者はギャンビット寄りの戦いへ、後者は活発なナイトがビショップを乱戦で上回るチゴリン風の局面へ向かいます。黒は、紙の上で少し悪いことを受け入れる代わりに、白が一度も勉強したことのないミドルゲームを手にします。やってはいけないのは漂うことです。...c5 が使えない以上、緩い指し方は白に大きな中央と、答えるべき質問のない対局を与えるだけです。
クラブレベル(Lichess の 1600-2000)では、1.d4 の対局で 1...Nc6 が現れるのは 0.6% だけです。データベースで約 360 万局にあたります。白の一番人気の応手 2.c4(対局の 26.3%)は 50% しか挙げられず、静かな 2.Nf3(22.5%)が 54% でいちばん良い成績です。空間を取る 2.d5 は対局の 17.5% で 52%、ロンドン風の 2.Bf4 は 12.4% で 53% です。読み方はこうです。ここではメインラインの反射神経は何の得も残さず、成績を出しているのは先に展開して突きはあとに回すプレイヤーです。
ヴラダス・ミケナス — この防御の名前の由来であるリトアニアのマスターです。1900 年代半ばの強豪で、セオリーが無視したマスから喜んで戦いました。
- 分類
- セミクローズドゲーム
- 初手
- 1.d4
- ECO
- A40
- 変化
- 1. d4 Nc6