黒番用 · クラブ
エングルンド・ギャンビット
13/13
1.d4e52.dxe5Nc63.Nf3Qe74.Bf4Qb4+5.Nbd2Qxb26.Rb1Qa37.e6
黒はいきなり e5 のポーンを差し出し、クイーンを b4/b2 へ走らせて駒得を取り返すか、相手のミスを誘います。準備のない白がクイーンサイドを扱いきれないほうに賭ける指し方です。最善を尽くされれば客観的には疑問手で、白はポーン得を保てます。それでもクラブレベルでは短手数の勝ちを量産します。罠が鋭く、正しい受け方が知られていないからです。
狙いどころ
- 看板の変化は 4.Bf4 Qb4+ 5.Nbd2 Qxb2 6.Rb1 Qa3。自然なナイトの手が b ポーンを返し、クイーンサイドをもつれさせる。それでも静かな指し方(e3、Be2、キャスリング)なら白のほうが良い。黒を持つなら、何かを指す前に必ず、Qb4+ が b2 と同じ列の緩んだビショップに当たっていないかを確認する。
- 白を持つなら、Qb4+ への最もきれいな応じ方は 5.Nbd2 ではなく 5.Bd2。...Qxb2 のあとは 6.Nc3 で、展開を続けながら Rb1 と Nd5 でクイーンを追う。6.Bc3 は絶対に指さない。6...Bb4! で a1 のルークが落ち、7.Qd2 Bxc3 8.Qxc3 は Qc1 のメイトに入る。
- ストックホルムの引っかけ 3...Qe7 4.Qd5!? に注意する。c6 と f7 の両方に当たる手だが、黒は 4...Nb4 でクイーンと c2 に当て返せば脅威は消える。慌てて駒を落とさない。
- 一ポーンの価値を、両者とも読み違えやすい。白は黒のクイーンを盤上追い回すより、展開を終えて(Nc3、e3、Be2/Bf4)e5 を持ち続ければよい。黒の代償は駒の活発さと罠であって、確実な有利ではない。ギャンビットが「勝手に効く」ことを期待して指し続けない。
- 白がポーンを取らず 2.d5 か 2.Nf3 で断ってきたら、黒はギャンビットの引っかけ探しをやめて普通に展開する(...Nf6、...Bc5/...Bb4、...d6)。健全な形に無理やりサクリファイスを当てにいっても、時間を失うだけ。
- 黒によくあるミスは、4.Nc3 や 4.Bf4 が先にすべてを守っていないか確かめずに 3...Qe7 を自動的に指すこと。白が単にキャスリングして e3/Be2 でポーンを返してくると、続く手がなくなる。クイーンを動かす前に、具体的なプラン(Qb4+ の狙いか ...Nxe5 で取り返すか)を決めておく。
実戦データベースLichess 1600–2000 · ブリッツ + ラピッド
Englund Gambit: Main Line2 局 · 黒番
このレベルでこの局面に到達した対局は 2 局しかありません。数字は目安として見てください。
手白 / 引き分け / 黒頻度対局数スコア
50%10%
50%1100%
アーカイブから
1932 年の暮れから 1933 年にかけて開かれたテーマトーナメントの資金を出したのが、フリッツ・エングルンドです。全対局が 1.d4 e5 2.dxe5 Nc6 3.Nf3 Qe7 4.Qd5 の局面から始まりました。現在ストックホルム・バリエーションと呼ばれている変化です。彼自身は指し手というよりパトロンでしたが、ギャンビットには彼の名前が残りました。マスターの評価は芳しくありません。それでもクラブレベルで生き残っているのは、4.Bf4 Qb4+ のあとの罠のためです。6.Bc3?? Bb4! で c1 のメイトが決まります。
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